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『同性愛の謎―なぜクラスに一人いるのか』読後感


同性愛の謎―なぜクラスに一人いるのか (文春新書)同性愛の謎―なぜクラスに一人いるのか (文春新書)
(2012/01)
竹内 久美子

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人間を中心に、生物全般の生殖活動に詳しい竹内久美子氏が、同性愛について様々な資料や研究事例を渉猟して書き上げた一冊。

生物学的に子孫を残せないはずの同性愛者が、何故いつの世も一定の数(約4%。題名通りクラスに一人は必ず同性愛者が存在するという計算になる)存在しているのか?そもそも何故同性愛者などという不可思議な存在がこの世に生まれてくるのか?これは素朴にして最大の疑問である。

竹内氏は文中で、胎児が母親の胎内にいるときの状態が大きく影響するという海外の学者の説をあげて説明している。少し前に男脳、女脳という言い方が流行ったが、あれにちょっと似ている。まあ、あの言い方は「考え方」が男性的か女性的かを分別するものだったが、生物学的に言うと脳内のシステムが男性の出すフェロモンで興奮するのが「女脳」、女性の出すフェロモンで興奮するのが「男脳」という訳である。以前男性の同性愛者が「一年に一度はだか祭り(当然男だけ参加するもの)に突入するのが最大のエクスタシー」と述べているのをどこかで読んだ記憶があったが、なるほど、はだか祭りなんてのは男のフェロモンに満ちた空間を無理矢理つくり出すような場故に「女脳」を持つ人間にとってはパラダイスなんだろう、と納得してしまった。

なお、同性愛というのは人間の専売特許ではないらしい。動物によっては20%近くも同性愛的行動をとるような種も存在するそうだ。動物の場合は、おそらくは共同体の中でのヒエラルキーなども関係した複雑な同性愛なんだろう。人間と違って「趣味」の問題ではないようだ。

それにしても、カラダのシステムと脳のシステムが違ってしまうってのがややこしい。合理性だけでは説明しきれない生命体の不可思議である。まあ私もラグビーなんぞという男のフェロモンが濃密に交じり合うスポーツをしていたが、幸か不幸かそれでエクスタシーを感じたことはない。スクラムなんかはただ汗臭かっただけである(笑)。


テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

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プロフィール

江良与一

Author:江良与一
会社員として勤務するかたわら、オンエアナビ(http://www.oanavi.com/)っていうサイトでライターやってます。基本的にミーハーですが、人見知りでもあるので、ちょっと不安を感じつつも、二足の草鞋を履いている毎日。

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